
クマ取り【脱脂法】について
目次
クマ取り【脱脂法】とは?
「脱脂法」とは、目の下のふくらみ(主に眼窩脂肪)を取り除くことで、クマ(ふくらみ)やたるみを改善する美容外科施術の一つです。とくに「影クマ」や「ふくらみクマ」に悩む方に適応されることが多いです。
🔍脱脂法の基本情報
項目 | 内容 |
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対象 | 目の下のふくらみが目立つ方(若年層〜中年層) |
方法 | **下まぶたの裏側(結膜側)**から脂肪を除去(皮膚に傷はできません) |
麻酔 | 笑気麻酔+局所麻酔+静脈麻酔(クリニックによって異なる) |
所要時間 | 約30分 |
ダウンタイム | 腫れや内出血は1週間程度(個人差あり) |
傷跡 | 皮膚側に傷はつきません |
✅脱脂法のメリット
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傷跡が表に残らない
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ふくらみクマがスッキリ
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施術時間が短い
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比較的ダウンタイムが少なめ
✅注意点・デメリット
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脂肪を取りすぎるとくぼみになる(=老けた印象に)
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皮膚のハリが弱い方は、小ジワが目立つことも
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脂肪除去だけでは色味やくぼみは改善されにくい
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将来的に再発する可能性あり
💡脱脂法が向いている人
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目の下の「ふくらみ」が主な悩み
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皮膚のたるみは少ない
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クマの色味より、影やボリューム感が気になる
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若い方や皮膚にハリがある人
🧠よくある誤解
誤解 | 実際は… |
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クマがある=全部脱脂すれば解決 | 色味・くぼみ・たるみの原因に。複合治療が必要なことも |
とにかく脂肪は多く取ればいい | 取りすぎは老け感・凹みの元。バランスが命です |
🧠「脱脂法の部屋が3つある」とは?
これは、目の下の眼窩脂肪(がんかしぼう)が医学的に3つの脂肪コンパートメント(部屋)に分かれていることを指します
✅ 眼窩脂肪の3つの「部屋」とは?
目の下の脂肪(ふくらみクマの原因)は、以下の3つのエリアに分かれています
名前 | 位置 | 特徴 |
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内側脂肪(medial fat pad) | 鼻の近く | 最も深部にあり、膨らみ感が目立ちやすい |
中央脂肪(central fat pad) | 黒目の下あたり | 中心でボリューム感が大きい部分 |
外側脂肪(lateral fat pad) | こめかみ側 | 年齢とともに膨らみやすくなることも |
これらの脂肪が前に押し出されることで、「目の下のふくらみ」や「影クマ」ができるのです。
▶ 脱脂法では、この3つの部屋それぞれの状態を見て、脂肪を
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どこからどれだけ取るか
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バランスよく取るかどうか
がとても重要です。
✅取りすぎ・片よりで起きるリスク
状態 | リスク |
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中央ばかり取る | くぼんだ印象、老け見え |
外側を残しすぎ | 外側だけふくらんだ「三角形クマ」に |
不均等な除去 | 目元が歪んで見える・左右差が出ることも |
💡まとめ
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「脱脂法の部屋が3つある」というのは、目の下の脂肪が3つの独立した構造を持っていることを指す医学的な表現です。
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施術では、この3部位をどう扱うかが仕上がりの自然さ・美しさを大きく左右します。
✅脱脂法でクマが悪化して見える主なケース
脱脂法(脂肪除去のみ)を行うことで、クマがかえって悪化したように見えるケースは確かに存在します。
これは、美容外科の中でも**「慎重な判断が求められる手術」**の一つで、下手にやると逆効果になることがあります。
状況 | 悪化の理由 |
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✅ 脂肪を取りすぎた | → 目の下が凹みすぎて、**「くぼみクマ」「やつれ顔」**に見える |
✅ 皮膚が薄く・たるみがあるのに脱脂だけ | → ハリがなくなって、小ジワ・ちりめんジワが増える |
✅ 色味(色素沈着や血行不良)が原因だったのに脂肪だけ取った | → 影が薄れ、逆に色味が強調されて見えることも |
✅ 骨格的に支えが弱い人(眼窩縁が後退しているなど) | → 脂肪を取るとその凹み構造がむき出しになり老けた印象に |
🧠典型的な【脱脂で悪化した】見た目の特徴
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目の下に凹凸や段差ができる
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青クマや紫クマが強調
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頬との境界線(涙袋の下)だけが不自然に凹む
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笑ったときに線状のへこみや影ができる
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目元が痩せて老けた・疲れて見える
✅改善方法(修正)
方法 | 内容 |
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脂肪注入(CRFやナノリッチ) | 凹んだ部分に脂肪を戻す |
ヒアルロン酸注入 | 比較的手軽にボリューム補填(ただし一時的) |
裏ハムラ法で脂肪の再配置 | 残っている脂肪を再配置(再手術が必要) |
PRPやスキンケア併用 | 色味や皮膚の質感改善目的で併用することもある |
📌脱脂だけで成功する人と、悪化しやすい人の違い
タイプ | 脱脂だけでOK? | 備考 |
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若くて皮膚にハリがある | ◎ 可能性高い | 20代〜30代前半で皮膚厚め |
皮膚が薄い・色味が強い | △ 注意 | 色やハリの対策が必要 |
くぼみも同時にある | ✖ 脱脂だけは危険 | 脂肪注入やハムラ法併用推奨 |
頬が痩せている | ✖ 脱脂でやつれる | 頬の支えがないと凹んで見える |
💡結論
質問 | 回答 |
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脱脂法だけでクマが悪化することある? | はい、あります(特に凹みや老け感) |
どう防ぐ? | 術前に**「脂肪の量・皮膚の質・骨格・色味」**を総合的に評価すること |
もし悪化したら? | 状態に応じて脂肪注入・ヒアルロン酸・修正術を検討します |
「裏ハムラ法や脂肪注入と比べて、あえて脱脂法だけを選ぶメリット」を知りたい方も多いと思います。
✅脱脂法を選ぶメリット
項目 | 内容 |
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🕒 ダウンタイムが短い | 裏ハムラより腫れ・内出血が出にくく、回復が早い(個人差はありますが1週間以内に社会復帰できることも) |
🩹 皮膚を切らない(結膜側アプローチ) | 表に傷が一切つかず、ダウンタイム中も人目を気にしにくい |
💸 費用が比較的リーズナブル | 裏ハムラや脂肪注入に比べてコストを抑えやすい |
🔄 修正・追加がしやすい | 後から必要があれば、ヒアルロン酸や脂肪注入で補える柔軟性あり |
🧒 若年層には十分なことも | 20〜30代で皮膚にハリがある場合、脱脂のみで自然に仕上がることも多い |
🧠 シンプルで体への負担が少ない | 脂肪を取るだけのシンプルな操作なので、術後トラブルのリスクが比較的少ない |
💡こんな方には脱脂法が向いています
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目の下の「ふくらみ」だけが主な悩み
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皮膚のたるみ・くぼみ・色味があまり目立たない
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20〜30代(皮膚にハリがあり、再配置や注入が不要なことも)
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費用やダウンタイムを抑えて治療したい
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とりあえず最低限で改善したい(後から補正可能)
📌注意点
注意点 | 内容 |
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脱脂だけではくぼみや色味は改善しない | ボリュームロスや色素沈着には向かない |
皮膚のたるみが強いと小ジワやハリのなさが目立つ | 脂肪がなくなることでハリの支えが失われる |
脂肪の取りすぎに注意 | 凹んで老けて見えるリスクもあるので、経験豊富な術者が重要 |
💡まとめ
脱脂法のメリットは? |
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✔ 傷が残らない・回復が早い |
✔ シンプルで低侵襲 |
✔ 費用が抑えられる |
✔ 若い人なら十分な効果も |
✔ 後からの追加処置がしやすい |
**「脱脂法で3つの脂肪コンパートメントすべて取る場合」と、「1つしか取らない場合」で料金が変わるのか?」**という点について、よく質問をいただくので回答していきたいと思います。
✨金額は違う?結論から言うと
▶多くのクリニックでは、基本的に料金は”変わらない”ことが多いです!
なぜなら👇
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実際の施術では、術中にどの部位をどれだけ取るかはお客様ごとに変わるため
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「脂肪の量や部屋の数」によって金額を細かく分けると、説明や管理が煩雑になるため
📌ですが、一部のクリニックによっては部屋ごとに金額設定が異なるケースがあります。
部屋ごとに料金設定が異なるクリニックは脱脂法をメインで行っている(もしくは他メニューがない)ケースが多いです。
本来、施術中にどの部位をどれだけ取るかを判断し、施術を行うことにより綺麗な仕上がりになるように施術していきますが、初めから1つの部屋しか取らないなどの制約がある場合、仕上がりがぼこついたり、悪化して見えるケースが高くなります。
🧠料金が同一である理由
理由 | 内容 |
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🧪 診察で取る部位を決めても、実際は術中に変更がある | 触診と実際の脂肪量に差があるため、柔軟に対応する必要がある |
⚖️ 料金設定は“施術そのものの難易度・範囲”で決まる | あくまで「脱脂法」という一手術として料金が設定されている |
💼 トラブル防止・透明性確保のため | 「1つしか取ってないから安くして」といった交渉が起きやすくなるのを防ぐ |
✅ケースバイケース
ケース | 金額が変わる可能性 |
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✂️ “片側のみ”の脱脂(片目だけ) | 両目の半額 or 7割で設定されることもある |
🧩 裏ハムラ法・脂肪注入との複合手術との違い | これらは別メニュー扱いとして価格が高くなる |
📝 部位別でプランを明示しているクリニック(稀) | 「内側のみ脱脂◯万円」と明記している場合は金額差あり |
❓「脱脂法しかできない医師」は大丈夫か?
▶必ずしも”危険”というわけではないが”要注意”です!
なぜなら👇
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**クマの原因は多因子的(ふくらみ・くぼみ・色・皮膚のたるみ etc.)**なのに
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脱脂“だけ”で対応しようとすると、仕上がりが不自然になったり悪化する可能性があるからです。
🧠脱脂”しか”やらない医師のリスク
リスク | 内容 |
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⚠️ 診断が脱脂一択になりがち | 色味・くぼみ・たるみが原因でも「とりあえず脂肪を取る」になりやすい |
⚠️ 脱脂しかできないと、取った後の修正が難しい | 脱脂でできた凹みを脂肪注入などで補えない場合、他院修正になることも |
⚠️ 幅広い治療提案ができない | ヒアルロン酸、裏ハムラ、表ハムラなどの複合治療が提案されない可能性 |
✅こんな医師なら安心
特徴 | 理由 |
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🔍 診察で「脱脂すべきでない」と言ってくれる | 不必要な手術を止めてくれる誠実さがある |
🧰 脂肪注入や裏ハムラも対応できる | 状態に応じて最適な治療法を選べる |
🧠 構造・原因を細かく説明してくれる | 「なぜ脱脂だけでいいのか/足りないのか」を論理的に話してくれる |
📸 症例写真が多く、仕上がりに一貫性がある | 仕上がりのクオリティが高く、経験が豊富と分かる |
💡まとめ
質問 | 回答 |
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脱脂法しかできない医師でも大丈夫? | 一概にNGではないが、“その人に本当に脱脂だけが最適か”を見極められるかが重要です。 |
どう見抜く? | 診断が一辺倒でなく、状態に応じた治療選択肢を説明してくれるかを見ること |
💬「実はカウンセリングで“とりあえず脂肪だけ取りましょう”と言われたんですが…」などあれば、その内容からその医師の診断の妥当性も一緒に検討が可能ですので遠慮なくご相談くださいね!
実際、他院で既に脱脂を行っており、「クマが再発した」「悪化したように思う」などのご相談は多くございます。状態に応じて再脱脂なのか、別のアプローチとなるのかは人それぞれです。
✅ 再脱脂(追加脱脂)は可能か?
1.技術的に可能か?▶可能です!特に”経結膜脱脂(裏側から)”なら再度アプローチ可能!
2.時間はあけたほうがよいか?▶3~6か月程度あけて、腫れや癒着が落ち着いてからが基本です!
🧠再脱脂のときのリスク・注意点
リスク | 内容 |
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癒着で脂肪が取りにくい | 前回の手術で組織がくっついていて、脂肪の層が分かりにくいことがあります。 |
脂肪が散ってわかりづらい | 1回目で一部脂肪がちぎれていた場合、「どこがどこか」が判別しづらいことも。 |
取りすぎのリスク | 残った脂肪だけを狙うため、バランス調整がよりシビアになります。 |
凹みや左右差のリスク | 元の構造が崩れていると、「自然に仕上げる」のが少し難しくなります。 |
💡追加脱脂を成功させるコツ
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🪞術前の状態把握が超重要(写真・触診・エコーなど)
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📆 時期選び(十分な間隔)
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✋ 最初から“取らない判断”をした医師に再相談するのも安心
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🧑⚕️ 裏ハムラや脂肪注入との併用も視野に
💡まとめ
質問 | 回答 |
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他の部屋の脂肪を後から取れる? | はい、可能です |
ただし… | 癒着・再操作の難しさがあるため慎重な判断が必要 |
どうすれば? | 3〜6ヶ月空けて状態を評価し、必要最小限で調整するのがベスト |
美容医療は年々、進歩していますが万能ではありません。ですが、「美しくありたい」「綺麗になりたい」そんな気持ちに少しでも多く寄り添えるように最新の美容医療を日々、勉強し取り入れて参ります。気になることがございましたらいつでも気軽にご相談くださいね。
この記事を書いた人

ペガサスクリニック担当者
美容医療の経験豊富な井上院長とスタッフが、常に「お客様視点」を意識して、分かりやすくタメになる専門美容知識を発信いたします。