
目の下のふくらみは眼窩脂肪が原因!?
目次
クマの「ふくらみ」の主な原因は「眼窩脂肪(がんかしぼう)」の突出です。
✅眼窩脂肪とは?
眼球の周囲を保護するために存在する脂肪で、目の奥(眼窩)にあるクッションのような役割を担っています。
本来、眼窩脂肪は眼輪筋や眼窩隔膜(がんかかくまく)という膜により前に出ないように支えられていますが、
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加齢
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遺伝
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目の酷使やむくみ
などの影響で隔膜が緩んでくると、脂肪が前に押し出され「ふくらみ」として見えてきます。
眼球の周りを囲うように眼窩脂肪があるため、多くの場合は眼球の上にある眼窩脂肪が下へ落ちることにより目の上が窪み始め、逆に上から落ちてきた眼窩脂肪が目の下に出てくることにより目の下にふくらみができます。これを一般的に「クマ」や「目の下のふくらみ」と呼んでいます。「目の下のふくらみ」が大きい方ほど、目の上の窪みが目立つことが多いです。
また、「クマ」において“ふくらみ”と“くぼみ”の共存は非常に多く見られ、治療方針を決める上でも重要な判断ポイントです。
🧠 クマの「ふくらみ」と「くぼみ」って何?
✅ふくらみ=眼窩脂肪の突出
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原因:加齢や遺伝により、眼窩隔膜が緩み脂肪が前に飛び出す
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特徴:
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立体的に前に出て見える
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笑うと強調されることが多い
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明るい場所でも影のように見える
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✅くぼみ=涙袋の下や頬との境界の凹み
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原因:
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眼窩脂肪の下側のボリュームロス(加齢性の骨・脂肪の萎縮)
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頬の支持組織のたるみや、元々の骨格的くぼみ
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特徴:
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特に斜め上や横から見たときに影が目立つ
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疲れた・老けた印象を与える
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色味も「影クマ」として見えやすくなる
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🔍なぜセットで起こるのか?
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眼窩脂肪がふくらむことで、隣接する部位(頬や涙袋の下)が相対的に“へこんで”見えるため
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つまり、「ふくらみがあるせいでくぼみが目立ち、くぼみがあるからふくらみが強調される」という相乗効果が生じます
💡治療法
アプローチ | 対象 | 内容 |
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脱脂術のみ | ふくらみが主 | 眼窩脂肪だけを除去。 ただし、くぼみが強調される恐れあり |
脱脂+脂肪注入/CRF | 両方ある場合 | ふくらみを取りつつ、くぼみを滑らかに補正 |
裏ハムラ法 | 両方ある場合(皮膚の余剰少ない) | 脂肪を除去せず、くぼみに移動させて均す |
表ハムラ法 | 重度/皮膚のたるみあり | 皮膚切除も含めてアプローチ。広範囲の調整可能 |
ヒアルロン酸注入 | 軽度のくぼみのみ | 一時的な改善。手術が難しい方に適応 |
「目の上の窪み」の原因は、加齢による組織の萎縮や支持力の低下が主です。以下に詳しく解説します。
👁 目の上がくぼむ主な原因
①眼窩脂肪のボリュームロス
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本来、上まぶたの奥にはクッションのように眼窩脂肪が詰まっています。
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加齢やダイエットでこの脂肪が減ると、皮膚の下がスカスカになって凹みが出現します。
②眼輪筋(筋肉)の萎縮
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上まぶたを覆っている眼輪筋が年齢とともに薄くなることで、ハリが失われ、へこみが強調されます。
③皮膚・皮下組織のたるみ・ボリュームロス
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コラーゲン・エラスチンの減少で皮膚の張りがなくなり、しぼんだように見える
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頭蓋骨の萎縮により、眼窩(骨のくぼみ)が広がり、構造的にくぼみやすくなる
④まぶたの開きが悪い(眼瞼下垂)
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まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)が弱くなると、皮膚が折れ込んで、へこんで見える
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本来より目が開かないため、「目の上が落ち窪んで見える」ことも
⑤脂肪除去の施術歴
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以前の手術で脂肪を取りすぎた場合、若くてもくぼみが強調されることがあります。
🎯 改善アプローチ
方法 | 特徴 |
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脂肪注入(コンデンスリッチもしくはナノリッチ) | 自分の脂肪を注入してふっくらと自然な仕上がりに |
ヒアルロン酸注入(上眼瞼用の硬めの製剤) | ダウンタイム少なく一時的に改善。繰り返しが必要 |
眼瞼下垂手術 | まぶたの開きが悪くなっている場合に有効 |
眉下リフト | 上まぶたの皮膚が被っている場合、眉下で引き上げ |
💡見た目への影響
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疲れて見える
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老けた印象になる
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二重ラインが安定しない/消えてしまう
「目の上がくぼんでいる」と感じるお客様は、同時に「眉間や額の力で無意識にまぶたを持ち上げている」ことも多く、頭痛や額ジワの原因にもなります。
「クマ」「目の下のふくらみ」は“遺伝することがあります”。特に「構造的なクマ(ふくらみやくぼみによる影クマ)」において、遺伝の影響はとても大きいです。
🧬 クマの“遺伝性”タイプ別解説
✅ふくらみ(眼窩脂肪の突出)タイプ
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最も遺伝傾向が強いクマ
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若い頃から目立つ人も多く、親族(特に母親)にも同じような目元の方がいるケースが多い
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原因:眼窩脂肪がもともと多い/眼窩隔膜が生まれつき緩い体質など
「親も同じようなクマがある」「学生のころからある」→遺伝性ふくらみクマの可能性大!
✅くぼみ・やつれタイプ
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頬骨が低く、目元がへこみやすい骨格の場合は骨格的な遺伝要素あり
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脂肪がつきにくく、やせ型の家系にも多い傾向
✅色味タイプ(青クマ・茶クマ)
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皮膚の薄さや毛細血管の透けやすさ(青クマ)
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メラニンが沈着しやすい体質(茶クマ)
→これらも体質的な傾向が遺伝する可能性はありますが、後天的要因(こすり・紫外線・アレルギーなど)も大きく影響します。
💡クマが遺伝かどうか見極めるポイント
質問 | チェックポイント |
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家族にも似たクマがある? | → 遺伝可能性UP |
若い頃から常に同じ場所に影? | → 構造性クマの可能性 |
疲れたとき・寝不足で変化する? | → 一時的 or 体調依存型の可能性 |
こすったりアレルギー歴がある? | → 後天的な茶クマ要素も |
クマのタイプ | 遺伝の影響 |
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ふくらみ(脂肪) | ◎ 非常に強い |
くぼみ・骨格 | ○ 比較的ある |
色素沈着(茶) | △ ややある |
血行不良(青) | △〜○ 体質+環境 |
「クマ」「目の下のふくらみ」が目立ちにくい人には、**生まれつきの顔立ちや肌質の“構造的な特徴”**があります。以下に、クマが出にくい(目立ちにくい)人の特徴をわかりやすくまとめました👇
👁🗨 クマが目立ちにくい人の特徴
✅頬の位置が高い(ミッドチークが発達している)
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目の下〜頬の境目(ゴルゴライン・涙袋下)にボリュームがしっかりあると
→ 影にならず「くぼみ」や「段差」が目立ちにくい
このタイプの人は「ふくらみ」があってもクマとして見えづらい!✅眼窩脂肪が少なく、出っ張っていない -
生まれつき眼窩隔膜がしっかりしていて、脂肪が飛び出しにくい
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脱脂などをしなくても「ふくらみがそもそもない」タイプ
✅皮膚にハリと厚みがある
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皮膚がしっかりしていると、血管や色素が透けにくく“青クマ・紫クマ”になりにくい
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シワやちりめんもできにくく、若々しい印象がキープされる
✅骨格にメリハリがある(頬骨・眉骨がしっかりしている)
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骨の立体感があると、目の下が陰になりにくく、クマとして見えにくい
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特に**アジア人女性に多い“フラットな顔立ち”**は影が出やすいため、その逆の特徴
✅目元を擦る習慣がない(色素沈着しにくい)
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アレルギーやこすり癖がないことで、茶クマが起きにくい
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摩擦によるメラニン沈着がほとんどないため肌が均一に明るい
✅睡眠・血行・生活リズムが安定している
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慢性的な血行不良がないことで、青クマやむくみが目立たない
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ストレスや冷え性が少ない体質・ライフスタイル
💡まとめ
項目 | クマが出にくい人の特徴 |
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頬の位置 | 高くふっくらしている |
眼窩脂肪 | 少ない/突出しにくい |
皮膚質 | 厚みがありハリがある |
骨格 | メリハリがあり立体的 |
生活習慣 | 睡眠・血流が良好 |
習慣 | 擦らない/紫外線に注意している |
「ゴルゴ線」とは、**目頭の下から斜め下方向に伸びる、頬の内側の深いライン(溝)**のことを指します。
👤 ゴルゴ線とは?
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正式な医学用語ではなく、通称・俗称です
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有名な漫画『ゴルゴ13』の主人公・デューク東郷の顔にある特徴的な線から由来しています
🧠 ゴルゴ線の正体
構造 | 解説 |
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ミッドチークライン | 頬中央にできる境界線(加齢とともに目立つ) |
皮膚と皮下組織の癒着部位 | 頬骨筋の走行やリガメント(靭帯)によって段差ができる |
脂肪のたるみ | 上部の脂肪(メーラーファット)が下がることで陰影ができる |
🧬なぜできるの?
主な原因は以下のとおり:
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加齢による脂肪の下垂
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頬の支持靭帯の緩み
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骨格的にくぼみやすい構造
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もともと皮膚が薄く脂肪が少ない体質(遺伝)
💡見た目への影響
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疲れて見える
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老けて見える
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目の下のクマが強調される
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無表情でも不機嫌そうに見えることがある
💡治療法の選択肢
方法 | 特徴 |
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ヒアルロン酸注入 | ゴルゴラインの溝を埋めて、滑らかに整える。即効性あり |
脂肪注入(CRFやナノリッチ) | より長期的なボリューム補正。質感も自然 |
スレッドリフト(糸) | 頬全体の引き上げとラインの緩和に |
レーザーやHIFU(たるみ改善) | 軽度のたるみ・引き締めが目的の場合 |
📍ポイント
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「クマ治療」で相談される方の多くは、ゴルゴ線もセットで目立っていることが多いため、“クマ+ゴルゴ+法令線”の立体的診断が重要です。
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また、「クマがあると思っていたら、実はゴルゴ線だった」というケースも少なくありません。
👉 **厳密には“クマとは別物”**ですが、見た目上は“クマの一部”として誤認されやすいラインです。
👁「クマ」と「ゴルゴ線」の違い
項目 | クマ | ゴルゴ線 |
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正体 | 目の下の「色」や「ふくらみ」「くぼみ」など | 頬中央に斜めに入る「影」・「溝」 |
原因 | 眼窩脂肪の突出/皮膚の薄さ/血行不良/色素沈着 | 頬の脂肪下垂・骨格・皮下組織の癒着 |
位置 | 目のすぐ下(涙袋〜眼窩下縁) | 目頭下から斜めに伸びるライン(目の下よりさらに下) |
色味 | 青・茶・黒など | 基本的に“色”はなく“影”として見える |
対象治療 | 脱脂・裏ハムラ・ヒアルロン酸・PRPなど | ヒアルロン酸・脂肪注入・リフト系施術など |
📌なぜクマと間違われるのか?
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ゴルゴ線が深くなると、目の下全体が暗く見える
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特にライトの角度や正面写真では、クマの延長線のように見える
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お客様自身が「目の下が暗い=クマ」と感じている場合、実は主因がゴルゴ線や頬のくぼみだったというケースが多いです
🧠ポイント
お客様が「クマが気になる」と来院した場合、下記のように分類して説明していきます!
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🟣 本当のクマ:目の直下の色・膨らみ・くぼみ
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🟠 ゴルゴ線:クマの“延長”のように見える頬のライン
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➕ この両方が混在していることが多い(立体的診断が必要)
”実は「クマ」や「目の下のふくらみ」だけではなく「ゴルゴ線」と呼ばれる頬の影もセットで出ている方は多くいます!「クマ」だけ治してもまだ疲れて見えることがあるんです。どちらも一緒に整えることで、より自然に若々しく見えますよ!
この記事を書いた人

ペガサスクリニック担当者
美容医療の経験豊富な井上院長とスタッフが、常に「お客様視点」を意識して、分かりやすくタメになる専門美容知識を発信いたします。