2025.11.05
コラーゲンそのものを注入する「コラーゲン注射」
コラーゲンとは コラーゲンは美容や健康の分野で非常に大きな役割を持つたんぱく質の一種です。私たちの体内に最も多く存在するたんぱく質であり、特に肌や骨、関節などの構造を保つために欠かせません。 部位 役割 皮膚(肌) ハリ・弾力を保つ、しわを防ぐ、保湿性の維持 骨 骨の強度と柔軟性を支える(カルシウムとともに骨の構造を形成) 関節(軟骨) 衝撃吸収・滑らかな動きをサポート 血管 血管壁をしなやかに保ち、破れにくくする 内臓 臓器を支える構造体として機能(膜や腱など) 肌におけるコラーゲンの役割 肌の真皮層にはコラーゲンが豊富に存在し、まるで「クッション材」のように肌の内側から支え・弾力・うるおいを保っています。コラーゲンが豊富な肌はハリツヤが良く弾力があります。逆にコラーゲンが減少した肌はしわ・たるみ・乾燥が目立ち元気がないように感じます。コラーゲンは20代後半から徐々に減少傾向が見られ、40代になると急激に減る人もいます。その他、紫外線やストレス、喫煙、偏った生活などもコラーゲン分解を促進させる要因のひとつとなります。減少していくコラーゲンを補うには「サプリメントから摂取」「美容医療で注入」「レチノールやビタミンCで生成を促進」「レーザーなどの熱刺激で活性化」するなどの努力が必要です。 コラーゲンとその他の細胞の役割 成分/細胞名 主な役割 存在場所 加齢の影響 コラーゲン 肌の「土台」・ハリ・弾力を保つ 真皮層 減少・変性によりしわやたるみの原因に エラスチン ゴムのような「伸縮性」・肌の弾力 真皮層(コラーゲンに絡む) 減少や劣化で肌が戻らずたるみやすくなる 線維芽細胞 コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸を作り出す細胞 真皮層 活動低下により肌再生力が落ちる ヒアルロン酸 保水・潤い保持(肌のふっくら感) 真皮層(コラーゲンの間を満たす) 減少により乾燥・小じわが目立つ コラーゲン 01.肌の70%以上を占めるたんぱく質 02.真皮内で構造を支えるような柱の役割 03.減少や変性でしわやたるみの原因に エラスチン 01.コラーゲンの間を「バネ」のように繋いで肌の弾力性を維持 02.弾力低下で肌が戻らずたるみ(法令線やゴルゴ線など) ヒアルロン酸 01.真皮層で水分を大量に保持(自重の約1000倍) 02.ふっくら感・うるおい・透明感に関与 03.減少することで乾燥・くすみ・しぼみ肌になる 線維芽細胞 01.コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を生成する中心的な細胞 02.活性が低下すると、これらの成分も減る→肌の老化が加速 03.幹細胞療法はこれを活性化させる目的を行うことが多い コラーゲン注射とは コラーゲンそのものを注入することでハリやシワの改善、凹みの改善などの効果が見込めます。施術直後から効果実感があり、蓄積効果があるため、回数を重ねるごとに効果の持続が期待できます。コラーゲン注射(コラージュ)は柔らかく、なじみやすい製剤なのでヒアルロン酸では難しい、目元や口元などの繊細は部分にも適しています。 コラーゲン注射メリット 韓国MFDS(KFDA)の承認も所得を受けています 目の下への注入でもチンダラ現象が起こりません(青ぐまのような変色) およそ半年ほどは効果が持続します 定期的に注入することで製剤の持ちがよくなります こんな方におすすめ ・小じわや中等度のシワが気になる方 ・法令線のを薄くしたい方 ・肌の弾力アップをしたい方 ・目の下のクマが気になる方 コラーゲンの種類 コラーゲンにはさまざまな種類があります。 ・ウシ由来 ・ブタ由来 ・ヒト由来 ・バイオ由来【合成コラーゲン】 推奨回数 1~2か月ごとに繰り返し3回程度、その後も追加を希望の場合は6か月ごとにメンテナンス ダウンタイム 数日〜1週間程度(赤み・腫れ・内出血・痛みなど) 個人差あり、施術内容によってもダウンタイムは異なります 併用推奨内容 01.ヒアルロン酸 お顔全体のバランス考慮しながら設計し、「自然な仕上がり」を目指します。コラーゲン注射だけでは土台が足りない方にはヒアルロン酸との併用など1人ひとりに合った施術をご提案。さらに施術時は鏡で確認を一緒に行いながら少しずつ注入していきます。 02.リジュランi/オルチャン注射【肌育注射】 ちりめんじわや毛穴へのアプローチなどの肌育注射を併用することでより、仕上がりが綺麗になります。また、コラーゲンそのものを注入する+線維芽細胞を刺激してコラーゲンやエラスチンを産生して肌再生を同時に行うことでよりご満足いただけます。 コラーゲン注射症例【目の下1本】 コラーゲン注射リスク副作用 コラーゲン注射はヒアルロン酸のように「溶かす」ということができない製剤です。入れすぎてしまった場合、自然に無くなって馴染むまで待つことになってしまいます。入れすぎ注意!ということです。 その他、内出血・腫れ・ツッパリ感・熱感・硬結・赤み・痒み・筋力低下・アナフィラキシーショック・めまい・頭痛などがまれに起こる可能性がございます。 コラーゲンを増やす方法はある? ベビーコラーゲン 「Ⅲ型コラーゲン」が多く含まれており、これは赤ちゃんの肌に豊富な成分で肌再生や修復能力に優れています。非常に自然な仕上がりになるため、目の下のクマや薄きいしわにおすすめです。ダウンタイムも少なく、ナチュラル志向の方に適応となります。 肌育注射(リジュランi・オルチャン注射など) 肌育注射は種類にもよりますが、メカニズムが再生医療に近いです。肌細胞そのものを修復・活性化し、長期的な若返りを求める方に適しています。肌育注射は徐々に肌再生を行っていくので効果実感までに時間がかかる施術となります。 肌育注射とベビーコラーゲン、コラーゲン注射の違い 項目 コラーゲン注射 ベビーコラーゲン リジュランi(サーモン注射) 主成分 コラーゲン(ウシ・ブタ・ヒト由来) ヒト胎盤由来のⅠ型+Ⅲ型コラーゲン ポリヌクレオチド(PN:サーモンDNA) 目的 ハリ・ボリューム補填、小じわ改善 自然なハリと弾力回復、小じわ・クマ改善 肌再生・修復、小じわ・目元の若返り 使用部位 ほうれい線、額、口元など広範囲 目元、目の下、細かい部位に適応 特に目の下・目尻の薄い皮膚に◎ 効果の出方 即効性(注入でふくらみ) 比較的早く実感(自然な仕上がり) 徐々に肌再生を促進(数週間後から実感) 持続期間 約3~6ヶ月 約6ヶ月~1年 約6~12ヶ月(複数回で定着) アレルギーリスク ややあり(動物由来の場合) 低い(ヒト由来) ほぼなし(サーモンDNAは安全性高) 価格帯 比較的リーズナブル やや高価 中~高価格(数回施術が基本) しわやたるみ、小じわなど悩みや目的が何なのかにより、選択肢が異なります。より、満足のいく効果を得るためには施術の目的や効果を明確化した上で選ぶことです。施術前には医師としっかりとカウンセリングを行うことで自分に合った治療法を見つけられるようにしましょう!美しく年齢を重ねるために、選択肢を知ることが第一歩となります。