【美容院長が解説】顔のたるみ原因は4つ!部位別メカニズムを徹底解説!
目次
「急にフェイスラインが変わった気がする」「顔ヨガを続けているのに改善しない」そんなご相談、当院でも本当によくお聞きします。
悩んでいる方の多くが、「何かをサボったからこうなった」と思っていることが多いです。でも実際は、加齢・ホルモン・紫外線・生活習慣など、複数の原因が重なって起きていることがほとんどです。
この記事では、たるみの原因を4つに整理して、部位ごとの違いも含めてわかりやすく解説します。「これが自分のたるみの原因かも」という気づきのきっかけにしてもらえたら嬉しいです。
この記事でわかること
- たるみの主な4つの原因とそれぞれのメカニズム
- 頬・目の下・ほうれい線で原因の組み合わせが違う理由
- スキンケアや顔ヨガで改善できる範囲と限界
- 喫煙・夜更かしがあってもクリニックで治療を受けられること
この記事を書いた人
井上礎馬(PEGASUS CLINIC院長)
内科・泌尿器科と初期研修を含め勤務し、自ら美容診療を学ぶ。 その後業界最大手クリニックで7年間院長を務め、美容皮膚科・外科診療についても学んだ後、PEGASUS CLINICを開院。 「日本美容外科学会」「日本内科学会」「日本美容外科学会正会員」など全7つの所属学会認定医。
01
たるみの原因は大きく2種類!体の変化と生活習慣について

顔のたるみの主な原因は、『年齢による顔の変化』と『生活習慣・外的要因』の2種類に分けられます。
年齢による顔の変化
- コラーゲン・エラスチンの減少
- 表情筋の衰え
- 皮下脂肪の変化
- 女性ホルモン(エストロゲン)の減少
生活習慣・外的要因によるもの
- 紫外線(光老化:紫外線が皮膚にダメージを蓄積させる老化現象)
- 乾燥・保湿不足
- 睡眠不足・ストレス
- 喫煙・姿勢
体の変化がたるみの根本にあって、生活習慣はそれを早める要因になります。「どちらが悪い」という話ではなくて、どちらが関係しているかを知ると対処の方向が見えてきます。
それぞれのメカニズムを、順番に見ていきましょう。
年齢による身体の変化|30代から始まる

たるみの根本には、皮膚の内側にある「真皮」という層の変化があります。この真皮に、ハリを支える3つの素材が詰まっています。
- コラーゲン:弾力の土台。肌の形を内側から支えるスプリングのような存在
- エラスチン:コラーゲンをつなぎとめるゴムのような繊維。引っ張られても元に戻る伸縮性を担っている
- ヒアルロン酸:水分を抱え込むクッション。肌のふっくら感のもとになる
この3つがバランスよく保たれているから、肌はたるみにくい状態を維持できます。どれか1つでも減り始めると、ハリが落ちてたるみが出やすくなります。
コラーゲンの産生量は20代前半をピークに減り始め、30代でハリの低下が目に見えてきます。40代以降は減少のスピードがさらに上がり、コラーゲンを合成する線維芽細胞(せんいがさいぼう:コラーゲンを作る専門の細胞)の働きも落ちてきます。結果として「減るほど補充する力も落ちる」という悪循環に入りやすくなります。
見落とされやすいのが、ホルモン変化との関係です
女性ホルモン(エストロゲン)はコラーゲンを作る働きと密接につながっていて、閉経前後(45〜55歳ごろ)に急減します。「最近急にたるんだ気がする」という感覚の背景には、こうしたホルモン変化が関わっていることが多いです。
スキンケアのコラーゲンは「真皮まで届きにくい」
市販のスキンケアに含まれるコラーゲン成分は、分子が大きすぎて皮膚の奥(真皮)まで届きにくいという性質があります。保湿効果はもちろんありますが、スキンケアだけで真皮レベルのたるみを根本から改善するのは難しいのが実情です。「塗り続けているのに改善しない」という場合、これが理由の一つかもしれません。
表情筋の衰え・脂肪の移動|フェイスラインが崩れる構造的な理由
顔には30種類以上の表情筋があり、皮膚や脂肪を下から支えるフレームのような役割を持っています。加齢で筋力が落ちると、このフレームがゆるんで、皮膚と脂肪が重力に引っ張られて下がってしまいます。「顔ヨガを続けているのに改善しない」という方には、ここに構造的な理由があります。腹筋トレーニングをしても腸の位置が変わらないのと同じように、筋肉を動かしても脂肪の位置ずれは元には戻せないんです。表情筋エクササイズは予防・維持には効果的ですが、すでに下がってしまった脂肪に対しては、残念ながら限定的です。
脂肪自体も変化します
顔の脂肪は複数の小さな区画に分かれていて、加齢でそれぞれが別々に動きます。表面に近い脂肪は重力で下に垂れて膨らみとして現れ、深い層の脂肪は萎縮してこけやくぼみになります。「頬骨のあたりはこけているのに、口周りだけたるんでいる」という状態は、この2方向の変化が同時に起きているためです。
脂肪をつなぎとめている靭帯(じんたい:筋肉や骨と皮膚をつなぐ繊維状の組織)もゆるんでくるため、「痩せればフェイスラインが整う」とは単純には言えません。急激なダイエットで脂肪が一気に減ると、今度は皮膚が余ってたるむ逆方向の変化が起きることもあります。
生活習慣・外的要因|紫外線や睡眠不足、喫煙がたるみを加速させる
紫外線(生活紫外線)
紫外線の中でたるみに特に関係するのがUVA(長波長紫外線)です。UVAは雲も窓ガラスも透過して年間を通じて届くため「生活紫外線」とも呼ばれます。表皮を通り抜けて真皮まで届き、コラーゲン・エラスチンへのダメージを少しずつ積み重ねます。シミだけでなく、たるみにも深くかかわっているんです。日焼け止めをさぼっている日の積み重ねが、数年後のたるみになって表れることがあります。
乾燥・保湿不足
皮膚表面のバリア機能が崩れると、その影響が奥の真皮にも波及して、コラーゲン・エラスチンへのダメージが進みやすくなります。30代後半〜40代から皮脂量が減ってバリアが薄くなりやすいため、毎日の保湿はたるみを防ぐ基本ケアとして大切です。
睡眠不足・ストレス
肌の修復はおもに睡眠中に行われます。眠っている間に分泌される成長ホルモンはコラーゲンの再生を助けますが、睡眠が足りないとその分泌量が減り、肌の回復が追いつかなくなります。
また、慢性的なストレスが続くと「コルチゾール(ストレスホルモン)」と呼ばれるホルモンが増え続け、コラーゲンを作る働きを邪魔します。ストレス過多の状態が長引くと、肌のハリが落ちやすくなります。
喫煙
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させるため、皮膚への血流が悪化してコラーゲン生成に必要な酸素や栄養が届きにくくなります。さらに、喫煙で発生する活性酸素がコラーゲンを直接傷つけるため、加齢によるたるみが早く進みやすいとされています。詳しいメカニズムは、来月公開予定の記事で解説します。
スマホ・姿勢
スマホを見るときの前傾姿勢や猫背が続くと、首と顔の境界が曖昧になり、フェイスラインのたるみにつながりやすくなります。頭部の重さ(約4〜6kgといわれています)を首や顔の筋肉が支え続けることで慢性的な負担がかかり、皮膚や脂肪が下垂しやすくなるためです。
これらの影響は、どれか1つではなく複数が重なって出ることが多いです。
「習慣を変えてからじゃないと、治療は受けられない?」
よく聞かれる質問です。答えはNOです。喫煙・夜更かし・紫外線対策が不十分な状態でも、たるみへの治療はできます。
「まず禁煙してから来た方がいいですか?」という方もいらっしゃいますが、その必要はありません。「原因を全部なくしてから治療する」ではなく、「今のたるみに、今できる方法でケアする」という考え方です。習慣の改善と治療は並行できますし、習慣がすぐには変わらなくても、今あるたるみへの対応は今日から始められます。
02【部位別に見る】頬・目の下・ほうれい線でたるみの原因が違うわけ

頬・フェイスライン|脂肪がずれてコラーゲン低下が重なる部位
頬のたるみには、次の3つが重なって影響しています。
- コラーゲン・エラスチンの低下(真皮の弾力が落ちる)
- 頬の浅い層にある脂肪(メーラーファット)が靭帯のゆるみで下にずれる
- 表情筋の衰え(脂肪や皮膚を下から支えるフレームが弱くなる)
特に頬骨の下あたりにある脂肪(メーラーファット)が靭帯のゆるみで下にずれると、頬の重心が下がり、ほうれい線も深まります。口角付近の脂肪(ジョールファット)が垂れてくると、マリオネットライン(口角から下あごにかけて縦に入る線)やフェイスラインの四角化にもつながります。「フェイスラインがもたつく」「頬がたれた」という感覚は、こうした複数の変化が重なった結果です。
目の下|眼窩脂肪の前方突出で膨らみとくぼみが生じる
目の下のたるみは、眼球を包むようにある脂肪(眼窩脂肪・がんかしぼう)が前にはみ出してくることで生じます。「目袋」とも呼ばれる、あのぷっくりとした膨らみのことです。目の周りの皮膚はとても薄いため、老化の変化が現れやすい部位のひとつです。
ほうれい線・マリオネットライン|しわに見えて実はたるみが作る輪郭の影
ほうれい線とマリオネットラインは、「しわ」と思われがちですが、実はたるみが主な原因で深まるケースが多いという点で共通しています。
| 部位 | 原因となる脂肪 | 動き |
|---|---|---|
| ほうれい線 | メーラーファット(頬の浅い層の脂肪) | 下に垂れて鼻から口角にかけての境界線を押し広げる |
| マリオネットライン | ジョールファット(口角付近の脂肪) | 垂れることで口角から下あごに影をつくる |
どちらも「しわへの治療」とは異なる方法が合うケースがあります。具体的な治療の選択肢については、後半のQ&Aで解説します。
03たるみへのよくある疑問

Q. 急にたるんだ気がするのは?
「先月まで気にならなかったのに」と感じることは、珍しくない変化のひとつです。
加齢・紫外線・ホルモン変化によるダメージは毎日少しずつ積み重なっていますが、その変化を自覚するのは連続的ではありません。ある日突然「老けた」と感じる形で表に出てきます。特にホルモン変化(閉経前後)・体重変化・生活環境の変化が重なったタイミングでは、複数の要因が同時に一定のラインを越えて、急激な変化として感じられやすくなります。「急にたるんだ」という感覚は自分を責めるサインではなく、長年積み重なってきた変化がまとめて表面化した状態です。
Q. セルフケアで改善できる?
保湿・日焼け止めは、たるみを進みにくくするケアとして取り入れやすい方法です。セラミドやヒアルロン酸はバリア機能の維持に、レチノールやビタミンC誘導体はコラーゲンを作る働きのサポートに役立ちます。顔ヨガや表情筋エクササイズも、維持・予防の観点では取り組む価値があります。
ただし、すでにできたたるみを根本から改善するとなると、セルフケアでは届きにくい部分があります。塗るケアは皮膚の奥まで届きにくく、脂肪の位置ずれや靭帯のゆるみはスキンケアやマッサージでは対応できません。「毎日顔ヨガをしているのに改善しない」という場合、こうした構造的な限界が関係していることがあります。
Q. 習慣が変えられなくても治療は受けられる?
はい、受けられます。
喫煙・夜更かし・紫外線対策が不十分な状態でも、クリニックではたるみへの治療ができます。たとえば「まず禁煙してから来た方がいいですか?」という方も、そんなことはありません。「原因を全部なくしてから治療する」ではなく、「今のたるみに今できる方法でケアする」という考え方です。習慣の改善と治療は並行できますし、習慣がすぐには変わらなくても、今あるたるみへの対応は今日から始められます。
Q. どんな治療の選択肢がある?
加齢が原因でも、生活習慣が原因でも、クリニックにはたるみに対応できる治療が複数あります。
主な選択肢は次のとおりです。
- HIFU(ハイフ):皮膚の深い部分まで超音波で熱を届け、コラーゲンの再生を促す切開不要の治療
- 糸リフト:溶ける糸でたるみを物理的に引き上げながら、コラーゲンの再生も促します
- ポテンツァ(マイクロニードルRF):真皮にある線維芽細胞(コラーゲンを作る細胞)を直接刺激する治療で、HIFUでは届きにくい部位にも対応できます
- ヒアルロン酸・ジャルプロスーパーハイドロ:ボリューム補充に使います
どの治療が合うかは、状態によって変わります。ペガサスクリニックでは状態を確認したうえで、原因・部位・程度に合わせた治療を一緒に考えます。
04原因を知ることが、たるみケアの第一歩!
顔のたるみは、コラーゲン減少や表情筋の衰えといった体の変化と、紫外線・生活習慣による外部ダメージが重なって進みます。どの原因が関係しているかによって、対処の方向は変わります。
この記事のポイント
- コラーゲン減少は20代前半から始まり閉経前後に加速する
- 部位によって原因の組み合わせが異なる(頬・目の下・ほうれい線)
- スキンケアでは届かない構造的な変化にはクリニックの治療が選択肢になる
- 喫煙・夜更かしがあってもたるみへの治療は受けられる
ペガサスクリニックでは、HIFU・糸リフト・ポテンツァなど複数のたるみ治療を扱い、原因や部位に合わせてご相談いただけます。まずはお気軽にカウンセリングにお越しください。
この記事を書いた人
井上礎馬(PEGASUS CLINIC院長)
内科・泌尿器科と初期研修を含め勤務し、自ら美容診療を学ぶ。 その後業界最大手クリニックで7年間院長を務め、美容皮膚科・外科診療についても学んだ後、PEGASUS CLINICを開院。 「日本美容外科学会」「日本内科学会」「日本美容外科学会正会員」など全7つの所属学会認定医。