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ストレスとしわの深い関係。精神的・物理的な「2つのストレス」からお肌を守るために知っておきたいこと

「最近、仕事やプライベートが忙しくてストレスが溜まっているせいか、急にしわが目立つようになってきた気がする……」 「ストレスのない生活なんて無理だし、このしわはもう諦めるしかないのかな」

診察室でお話ししていると、このように「ストレスとしわ」の関係について悩まれている方に本当にたくさんお会いします。鏡を見るたびに深くなるしわを見つけるのは、それ自体がまた大きなストレスになってしまいますよね。

まず、結論からお伝えさせていただくと、ストレスが原因でできてしまったしわは適切なケアと美容医療のアプローチで、十分に改善することができます。

ただ、多くの方が「ストレス=精神的なイライラや不安」だけだと思い込んでいます。実は、お肌を傷つけ、しわを深くしているストレスには「精神的ストレス」「物理的ストレス」の2種類があるのです。

この記事では、シワとストレスの関係性について詳しく解説していきます!

この記事でわかること

  • 心理的ストレスがコルチゾール分泌を通じて身体ダメージに変わる仕組み
  • コルチゾールがコラーゲンを「作れなく」し「壊す」二重のダメージ
  • セルフケアで緩和できることとできないことの違い
  • 肌育注射・ボトックス・ヒアルロン酸という3つの治療法
この記事を書いた人
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井上礎馬(PEGASUS CLINIC院長)

内科・泌尿器科と初期研修を含め勤務し、自ら美容診療を学ぶ。 その後業界最大手クリニックで7年間院長を務め、美容皮膚科・外科診療についても学んだ後、PEGASUS CLINICを開院。 「日本美容外科学会」「日本内科学会」「日本美容外科学会正会員」など全7つの所属学会認定医。

01そもそもお肌にとっての「ストレス」とは?

私たちが普段何気なく使っている「ストレス」という言葉ですが、美容や医学の視点から見ると、大きく分けて2つの種類が存在します。

  • 精神的ストレス: 不安、イライラ、睡眠不足、過労など、心や脳が感じる負担
  • 物理的ストレス: 紫外線、ゴシゴシ洗顔による摩擦、乾燥、マスクの擦れなど、肌表面が直接受ける外的な刺激

人間関係や仕事のプレッシャーといった精神的ストレスが体の中に悪影響を及ぼし、しわの原因になるのは事実です。しかし、実はそれと同じくらい、あるいはそれ以上に、日々の間違ったスキンケアや紫外線といった「物理的ストレス」がお肌に致命的なダメージを与え、しわを刻み込んでいるのです。

私たちの肌は、皆さんが思っている以上にとてもデリケートです。顔の皮膚の厚さは、一番外側の「角質層」と呼ばれる部分でわずか約0.02mm。これは、キッチンのラップ1枚分ほどの薄さしかありません。

そんな繊細なラップ一枚で、私たちは毎日、外の刺激や心の乱れと戦っています。だからこそ、お肌には「どんなストレスも、できるだけ与えないこと」が美肌への一番の近道になります。

まずは、この2つのストレスがどのようにしてお肌にアタックし、しわを作ってしまうのか、そのメカニズムを詳しく見ていきましょう!

02「精神的ストレス」がしわを作る理由は?

① ストレスホルモン「コルチゾール」がお肌の工場をサボらせる

私たちが精神的なストレスを慢性的に感じているとき、体の中では「コルチゾール」というストレスホルモンが分泌され続けます。このホルモンは、本来は体がストレスに対抗するために必要なものですが、ずっと出っ放しになるとお肌にとっては大敵となります。

実際、慢性的なストレスを抱えているグループは、そうでないグループと比べて、目尻のしわの深さが約32.9%も大きかったという驚きの研究データもあるほどです。

なぜコルチゾールが増えるとしわができるのかというと、お肌のハリを保つ「コラーゲン」を2つの方向から同時に攻撃するからです。

  • 攻撃1(合成の抑制): お肌のうるおいやハリのもとを生み出す「コラーゲンの工場(線維芽細胞)」の働きを弱めてしまい、新しいコラーゲンが作られなくなります。
  • 攻撃2(分解の促進): すでにあるコラーゲンをバラバラに壊してしまう「分解酵素」を元気にしてしまいます。

「毎日サプリや食事でコラーゲンを補っているのに、全然しわが薄くならない」という声をよく聞きます。

これは、体の中でコラーゲンが作られるスピードよりも、ストレスによって壊されるスピードの方が圧倒的に早くなっているからです。穴の空いたバケツに、いくら一生懸命お水を注いでも溜まらないのと同じ状態なのです。

さらに、ストレスによって自律神経が乱れると、顔の血管がギュッと縮んで血流が悪くなります。お肌の工場に新鮮な酸素や栄養が届かなくなるため、どれだけ高いスキンケア製品を使っても「効果が出ないな」と感じやすくなってしまいます。

② 睡眠不足でお肌の「夜間修復」がストップする

「ストレスのせいで夜なかなか寝付けない」「途中で目が覚めてしまう」ということはありませんか?

人間は、寝ている間に「成長ホルモン」を分泌し、日中に受けたお肌のダメージをキレイに修復しています。これがいわゆるお肌の生まれ変わり(ターンオーバー)です。

しかし、ストレスで頭が冴えて睡眠不足になると、この成長ホルモンが十分に分泌されなくなります。すると、傷ついた肌細胞が修復されないまま翌日を迎えることになり、お肌のハリや弾力が失われてしわになりやすくなります。

さらに「眠れないこと」自体が新たな精神的ストレスとなり、翌日のストレスホルモンをさらに増やしてしまうという、最悪の悪循環に陥ってしまうのです。一晩ぐっすり眠れなかっただけでも、翌朝のお肌の水分量や明るさが一気に落ちてしまうのは、この悪循環が原因です。

③ 無意識の「表情のクセ」が消えない折り目になる

心が緊張したりイライラしたりしているとき、無意識に眉間にギュッと力を入れたり、歯を食いしばったりしていませんか?

同じ筋肉を繰り返し使い続けていると、その上の皮膚にはしっかりとした「折り目」がついてしまいます。若くてコラーゲンがたっぷりあるお肌なら、表情を緩めればすぐに元に戻ります。しかし、ストレスによってコラーゲンが減ってしまったお肌は弾力がないため、折り目がついたまま元に戻らなくなり、クッキリとした「表情ジワ」として刻まれてしまうのです。

「眉間のしわが深い人は、苦労やストレスが多い」と言われるのは、こうした日々の無意識な表情の積み重ねが形になって現れているからなのです。

03「物理的ストレス」としわの関係

さて、ここまでは「精神的なストレス」のお話でしたが、ここからが今回のとても大切なポイントです。

実は、良かれと思ってやっている毎日の行動や、防ぎきれていない環境のせいで、お肌にすさまじい「物理的ストレス」を与え、自らしわを作ってしまっているケースが非常に多いのです。特に注意すべき2大物理的ストレスを解説します。

① 日々の「摩擦(こする刺激)」

先ほど、お肌の表面は「ラップ1枚分の薄さ(約0.02mm)」とお伝えしました。この薄いラップを、毎日ゴシゴシと強くこすったらどうなるでしょうか?簡単にクシャクシャになり、傷ついてしまいますよね。

診察をしていて一番もったいないと感じるのは、以下のような「無意識の摩擦ストレス」です。

  • クレンジングや洗顔のとき、メイクを落とそうと指先でゴシゴシこすっている
  • 洗顔後、清潔なタオルだからと顔をギュッギュと拭いている
  • 化粧水や乳液をつけるとき、お肌に叩き込んだり(パッティング)、強く塗り広げたりしている
  • かゆみや眠気があるとき、無意識に目をゴシゴシこすっている

お肌をこすると、バリア機能が破壊されて水分がどんどん蒸発し、砂漠のようにカラカラに乾燥してしまいます。これが「乾燥小じわ(ちりめんジワ)」の直接的な原因です。

さらに、慢性的に擦られた皮膚は、身を守ろうとして厚く硬くなります。硬くなった皮膚はしなやかさを失うため、笑ったりしゃべったりしたときの折り目がそのまま深いしわになりやすくなります。優しく触ることは、どんな高級美容液よりも優れたしわ対策なのです。

② 「紫外線」による、肌を破壊する光エネルギー

太陽から降り注ぐ紫外線(特にUV-A波)は、お肌にとって最大級の物理的ストレスです。

紫外線は、お肌の表面だけでなく、その奥深くにある「真皮層」というコラーゲンがある部分まで突き進んできます。そして、コラーゲンやエラスチンといった、お肌のクッションの役割を果たしている組織をダイレクトに破壊してしまうのです。

これを「光老化」と呼びますが、実はお肌の老化(しわ・たるみ)の原因の約8割は、加齢ではなくこの紫外線ストレスによるものと言われています。

「曇っているから」「冬だから」「家の中にいるから」と油断して日焼け止めを塗らずにいると、お肌は毎日ジワジワと物理的ストレスを受け続け、数年後に深いしわとなって跳ね返ってきます。

04ストレスでできてしまったしわを解決する「美容医療アプローチ」

現代の美容医療には、精神的ストレスや物理的ストレスによって傷ついたお肌を、優しく、かつダイレクトに修復するアプローチがあります。原因やしわの状態に合わせた3つの治療法をご紹介します。

1. 肌育注射(はだいくちゅうしゃ)

精神的ストレス(コルチゾール)や紫外線によって、「サボってしまったお肌のコラーゲン工場を再起動させる」のが、いま人気を集めている肌育注射です。

これまでのしわ治療は、後述する「筋肉を動かさないようにする(ボトックス)」や「溝を物理的に埋める(ヒアルロン酸)」が主流でした。もちろんこれらも素晴らしい治療ですが、肌育注射のアプローチは根本的に異なります。

ストレスによって元気がなくなり、コラーゲンを作れなくなってしまったお肌の細胞そのものに、注射で栄養や刺激をダイレクトに届けます。食事で栄養を摂るのが「遠くから材料を届ける」ことだとすれば、肌育注射は「工場に直接新しい最新の機械を導入して、もう一度フル稼働させる」ようなイメージです。

当院でおすすめしている主な肌育注射は以下の4つです。

  • リジュランi(アイ): サーモンのDNAから抽出された成分(ポリヌクレオチド)が主成分です。お肌が本来持っている「自分で傷を治す力(自己修復力)」を強力にサポートし、特に目元の薄い皮膚のしわ・ハリ不足に効果を発揮します。
  • ジュベルック: とうもろこし等の成分から作られた、体内でゆっくり分解される成分(PDLLA)を使用します。お肌の工場(線維芽細胞)を数ヶ月にわたって優しく刺激し続けるため、周囲に気づかれないほど自然に、ふっくらとしたハリが戻ってきます。
  • コラーゲンスキンブースター(コラージュ): コラーゲンそのものを、お肌の乾燥やしわが気になる部分に直接注入する治療です。お肌の土台にフカフカのクッションを敷き詰めるような効果があり、工場が働きやすい環境を整えます。

2. ボトックス注射

無意識の表情のクセ(眉間のシワ、おでこの横ジワ、目尻の笑いジワ)というストレス反応には、「ボトックス」が第一選択となります。

ボトックスは、しわの原因となっている筋肉の余計なドタバタした動きを、一時的に優しくリラックスさせるお薬です。筋肉の収縮が抑えられることで、お肌が「毎回折り曲げられるストレス」から解放され、皮膚がゆっくりと休むことができるようになります。これにより、これ以上しわが深くなるのを防ぎ、浅いしわであれば徐々に目立たなくなっていきます。

3. ヒアルロン酸注入

すでにクッキリと深く刻まれてしまったしわや、年齢やストレスによってお肌のボリューム(脂肪や骨)が減ってしまった部分には、「ヒアルロン酸」が効果的です。

凹んでしまっている溝の内側に、元々お肌にある成分であるヒアルロン酸をやわらかいジェル状にしたものを注入し、内側からふっくらと持ち上げます。直後からしわが目立たなくなり、なめらかなお肌を実感できるのが特徴です。

【井上院長の知恵袋!】こめかみと目尻のしわの意外な関係

診察室に「目尻のしわが気になるのでボトックスを打ちたいです」とご相談に来られる患者さまがいます。そのとき、私がよく確認するのが「こめかみの状態」です。

実は、年齢や強いストレスによってこめかみのボリュームが痩せてくると、お肌が雪崩のように下へたるんでしまい、そのシワ寄せがすべて「目尻」に集まってしまうのです。

この原因を見落としたまま、目尻だけにボトックスを打つと、たるんだ皮膚の行き場がなくなって、表情が不自然に突っ張ってしまうことがあります。

だから私は、まず「こめかみにヒアルロン酸を少し入れて、お肌を斜め上にピンと引き上げてあげましょう」とご提案することがよくあります。土台を引き上げてあげると、それだけで目尻のしわが綺麗に伸びるケースがとても多いんです。

このように『気になる部分に打てばいい』というわけではなく、『医学的にどこに打つべきか?』を正しく判断するためにも、当クリニックではスタッフや私、井上(院長)によるカウンセリングを徹底しています。

05よくある質問

診察室で皆様からよくいただく「ストレスとしわ」に関する質問に、私なりの言葉でお答えします。

Q. ストレスを完全に無くさないと、美容医療を受けてもしわは治りませんか?

A. いいえ、ストレスが残ったままでも、しわへのアプローチはあります。

「まずはストレスの原因である仕事を辞めてから…」「育児が落ち着いてから…」なんて考えていたら、いつまで経っても対策が始められませんし、その間にもしわは深くなってしまいます。

今の忙しい生活、頑張っている環境のままで大丈夫です。セルフケアでお肌への物理的ストレス(摩擦や紫外線)を減らしつつ、できてしまったしわは美容医療の力を借りて綺麗にする。これが私たちが提案できる選択肢だと考えています。

Q. 20代ですが、ストレスのせいでしわができることはありますか?

A. 実は20代でも、ストレス性のしわができてしまうことはあるんです。

若いお肌はコラーゲンの量が多いため、加齢による深いしわはできにくいですが、強い精神的ストレスによる乾燥や、過度なダイエット、あるいは「メイクをしっかり落とそうとしてゴシゴシ擦る」といった物理的ストレスによって、目元や口元に細かいしわ(ちりめんジワ)ができることがあります。若いうちから「お肌にストレスを与えない習慣」を身につけておくと、10年後、20年後のお肌に劇的な差がつきますよ。

Q. ストレスによるしわには、まず何から始めるのが一番おすすめですか?

A. まずは「日焼け止めを毎朝塗る」「洗顔のときに絶対にこすらない」という2つの物理的ストレス対策を始めてください。

これらは今日から始められる最強のしわ対策になります。あなたのお肌がどのストレスによってダメージを受けているのか、プロの目できちんと診断し、最適なアプローチをお伝えしますので、もし気になる方はご来院ください。

06あなたもお肌も“ストレスフリー”が一番。今あるシワには医療でアプローチを!

「ストレスが解消できないから、このしわは仕方ない」と諦める必要はありません。

本記事では、お肌を脅かすストレスには、体の中からコラーゲンを壊す「精神的ストレス」と、外側からラップ1枚分の繊細なお肌を傷つける「物理的ストレス(摩擦・紫外線)」の2つがあると解説してきました。

美肌のために一番大切なのは、日々の生活の中で「どんなストレスもお肌に与えないように優しく守ること」です。

そして、日々の守備だけでは追いつかず、お肌に残ってしまったしわの傷跡には、クリニックによる「美容医療アプローチ(攻め)」があります。

  • サボってしまったお肌の工場を呼び覚ますなら『肌育注射』

  • 無意識のイライラによる表情のクセを止めるなら『ボトックス』

  • すでにクッキリ刻まれた深い溝をふっくらさせるなら『ヒアルロン酸』

あなたのしわがどのストレスから来ていて、どの治療が一番近道なのかは、診察室でお肌の状態を見れば分かります。

ペガサスクリニックでは、しわやたるみのお悩みを、院長である私が一人ひとり丁寧に診察していきます。もちろん「まだ治療をするか迷っているけれど、自分のしわの原因を知りたい」という段階でのご相談も大歓迎です。

毎日頑張っているあなたの大切なお肌。ぜひ一度、お気軽にご相談いただけたら嬉しいです。

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井上礎馬(PEGASUS CLINIC院長)

内科・泌尿器科と初期研修を含め勤務し、自ら美容診療を学ぶ。 その後業界最大手クリニックで7年間院長を務め、美容皮膚科・外科診療についても学んだ後、PEGASUS CLINICを開院。 「日本美容外科学会」「日本内科学会」「日本美容外科学会正会員」など全7つの所属学会認定医。

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