【医師の本音】院長が打つなら『アラガンvs韓国製』どっち…?ボトックス注射の基本を徹底解説!
目次
注射注入でできる手軽な整形として「ボトックス注射」がありますが、実は『ボトックス』という名称はアラガン・エステティックス社が開発・販売するボトックス注射でしか呼ぶことができないのをご存知でしょうか?
本記事では、昨今一般化してきた「ボトックス注射」について、PEGASUS CLINIC院長監修で詳しく解説していきます!
この記事を書いた人
井上礎馬(PEGASUS CLINIC院長)
内科・泌尿器科と初期研修を含め勤務し、自ら美容診療を学ぶ。 その後業界最大手クリニックで7年間院長を務め、美容皮膚科・外科診療についても学んだ後、PEGASUS CLINICを開院。 「日本美容外科学会」「日本内科学会」「日本美容外科学会正会員」など全7つの所属学会認定医。
01そもそも「ボトックス注射」って?
ボトックス=筋肉を“ゆるめて”自然に整える注射!

ボトックスとは、筋肉の動きを一時的にゆるめて表情や輪郭を整える注射のことです。
成分は「A型ボツリヌス毒素」というもので、神経と筋肉のあいだの“信号”をブロックし、動きすぎている筋肉を落ち着かせます。これによって、眉間や額などの表情じわが目立たなくなったり、エラの張りを抑えてフェイスラインをすっきり見せたりする効果があります。
毒素という名前がついていますが、使用される量はごく微量で安全性が確立されています。美容目的だけでなく、肩こりや多汗症の治療にも使われており「動かなくする」ではなく「自然に動きをコントロールする」のがボトックスの特徴です。
効果が出るのは「3日後〜1週間」が目安!
ボトックスの効果は、注射してすぐに現れるわけではありません。
薬剤が神経に作用して筋肉の動きをゆるめるまでに少し時間がかかるため、目に見えて変化を感じるのは3日後〜1週間ほどが一般的です。
最初の2〜3日は「変わらないかも」と感じる人が多いですが、4〜5日目あたりからじわじわと変化が出始め、2週間ほどで効果のピークを迎えます。その後は少しずつ薄れていき、平均で3〜6か月間持続するのが目安です。
額や眉間など筋肉の小さな部位は比較的早く、エラや肩などの大きな筋肉は効果が出るまで1〜2週間かかることもあります。
ボトックスの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 有効成分 | A型ボツリヌストキシン |
| 主な効果 | 筋肉の収縮抑制、神経伝達の遮断 |
| 使用目的 | 表情ジワの改善、小顔、肩こり、多汗症など |
| 効果持続 | 約3〜6ヶ月(個人差あり) |
| 施術時間 | 数分〜15分程度(注入部位による) |
| ダウンタイム | ほぼなし(軽い内出血や腫れが出ることあり) |
02『アラガン社vs韓国製』効果の違いはある?
アラガン社製(ボトックスビスタ®)
アラガン社製の「ボトックスビスタ®」は、厚生労働省が“唯一”承認しているボツリヌス毒素製剤です。
アメリカのアラガン社が製造しており、世界中の医療機関で使用されています。最大の特徴は、効果の安定性と安全性の高さ。純度が高く不純物が少ないため、効きすぎや左右差などのリスクを最小限に抑えられます。
また、製造から輸送、保管まで厳格な温度管理が行われており、薬剤の品質がしっかり守られています。その分、価格はやや高めですが「安定した仕上がり」と「再現性」を求める人には最も信頼できるボトックス注射です。
特に初めての施術や、失敗を避けたい人にはアラガン製が向いています。
【井上院長の知恵袋!】実は「ボトックス」と呼べるのはアラガン社のみ!

実は皆さんが耳にする「ボトックス」という名称は、アラガン社製のボトックスの商標です。
これから紹介する韓国製などの製品は、「ボツラックス」や「リズトックス」という名称で、厳密には『ボトックス』と呼ぶことができません。
イメージとしては食用ラップの『サランラップ』も、旭化成が販売する商品の商標名であるように、ボトックスという名称で注射材を販売している本家ボトックスはアラガン社製品のみなのです。
韓国製ボトックス(ボツラックス・リジェノックスなど)
韓国製のボトックスは、代表的なものにボツラックスやリジェノックスがあります。
韓国国内では承認されており、美容クリニックでも広く使われています。価格がアラガン製に比べて2〜3割ほど安く、コストを抑えたい人には魅力的です。ただし、日本では未承認の製剤が多く、輸入・使用は医師の責任のもとで行われます。
とはいえ、信頼できるクリニックで適切に扱われていれば、安全に使えるケースも多いです。
「一度打つなら、後悔しないほうを選びたい」と思う方には、 アラガン社製のボトックスをおすすめします。
03
【院長に聞いてみた!】自分が打つならどっちを選びますか?
アラガンと韓国製で悩まれているお客様からよく、『院長だったらどっちを選びます…?』と質問をいただきます。今回はこの質問に回答してみようと思います!
結論からお伝えすると、私が自分自身に打つのであれば『アラガン社』のボトックスを選択すると思います。
ここからは少し医学的な話も交えながら、“いち美容外科医としての見解”という前提でお話していきますね!
【井上院長の知恵袋!】実は「アラガン」も「韓国製」も効果はほぼ同じ!

実はアラガン社製と韓国製のボトックス、効果自体(持続時間)はほとんど同じなんです。
少し美容に詳しい方であれば「効果に違いがない!」という噂を聞いたことがあるかもしれませんが、この噂、合っています。
「ではなぜアラガン社製を選ぶのか」をもう少し深ぼって行きますね!
違いは「価格」と「安全性」

大前提、アラガン社のボトックス注射は、韓国製と比較して価格が高価です。その上、効果も“ほとんど同じ”。その上で私がアラガン社を推奨する理由は「安全性」にあります。
少し専門的な話になりますが、ボトックス注射は『A型ボツリヌス菌』という細菌成分から抽出するのですが、アラガン社のボトックス注射は『無タンパク』、韓国製は『含有タンパク』という違いがあります。
これの何が違うかというと、含有タンパク(ボツリヌス菌のタンパク質)が残っているということは、そのボツリヌス菌にウィルスや炎症元となる成分が混入(コンタミネーション)していた場合、あなたの体内にそのウィルスが混入してしまうことになります。
韓国製も安全性が確認されていますので、我々としては『どちらを選んでいただいてもいい』というのが結論なのですが、医師として、あなたの身体に責任を持つ立場からすると、できれば『アラガン社のボトックス注射』で実施いただきたいというのが本音ではあります。
なので私井上も、打つのであれば「アラガン社製のボトックス注射」を行うと思います。
あなたの希望に合わせた「選び方」が大切!

ただボトックスは定期的な摂取が推奨されますので、価格も考慮しながら『あなた自身が無理のない選び方』をすることが大切です。
「韓国製で十分だ!」というネットの意見もよく見かけます。それも一理あると思っていますし「持続力」で見るなら、韓国製も非常に高い効果を発揮します。
今回は質問が多い『アラガン vs 韓国製』について私なりの見解をお伝えしましたが、大前提、韓国製を否定しているわけではありません。もちろん当クリニックにも韓国製材のご用意があります。
正しい知識をつけた上で、あなたが選んで、迷ったら私たちに相談してもらいたい。
この考えと想いを知っていただきたく思い、今回はよくある質問に回答してみました!
04副作用やリスクはある?
ボトックスは世界中で使われている安全性の高い施術ですが、注射を伴う以上、まれに軽い副作用が出ることがあります。 ただし、どれも一時的なもので、正しく対処すればほとんどが数日でおさまります。
よくある一時的な反応
施術後すぐに現れやすいのは、赤みや軽い腫れ、内出血などです。注射した部分が少しむくんだり、押すと違和感を感じたりすることもありますが、多くの場合は2〜3日ほどで自然に引いていきます。
また、額や眉間などの部位では、一時的に眉が下がったり、表情が少し固く見えたりすることがあります。これは筋肉の動きをゆるめる過程で起きる一過性の反応で、1〜2週間もすればなじんでいくケースがほとんどです。
まれに起こる副作用やリスク
まれに、左右のバランスがわずかにずれたり、思ったより効きが強く出たりすることがあります。
初めての施術では筋肉の反応が読みづらいため、最初は少なめに注入し、必要に応じて後から調整するのが安全です。
また、注射後に軽い頭痛や重だるさを感じる人もいますが、これは筋肉の緊張が変化したことによる一時的なもので、多くは数日で自然に落ち着きます。ごくまれに、まぶたが下がる「眼瞼下垂」や、繰り返し大量に打つことで耐性(抗体)ができて効きにくくなるケースもありますが、経験豊富な医師のもとで適切な間隔を守れば、ほとんど心配はいりません。
「ボトックス抗体」のリスク
「抗体(こうたい)」とは、体の免疫システムが異物(ウイルス・細菌・薬剤など)に反応して作り出すタンパク質です。ボトックスの文脈では、「ボツリヌストキシンに対して体が免疫反応を起こし、薬剤に慣れて効かなくなる状態」を指します。
抗体ができるとどうなる?
- ボトックスの効果が弱まるまたは全く効かなくなる
- 特に『長期間・高頻度・高用量』での施術でリスクが高まる
- 1度抗体ができると、他のボトックス製剤でも打つ部位を変えても効果が効かなくなる可能性が高い
抗体リスクを避けるために
- 適切な施術間隔を守ること→最低でも『3か月』は間隔をあける!
- 抗体ができにくい製剤を選ぶ→アラガンとボツラックスならアラガンの方が抗体リスクは少ない
- 適切な量での施術を行う→高用量で一気にはリスクが高い
抗体ができたかの判断は?
- 以前と同じ量・同じ部位なのに効果が出にくい
- 効果の持続が極端に短い
ボトックス施術は表情じわの改善や予防にかなりの効果が見込めるうえで人気の高い施術のひとつです。
ボトックスを定期的なメンテナンスとして行うことにより、若々しい状態を維持することが可能です。長くボトックス施術を行うためにはしっかりと施術間隔や適用量を守ることが重要になります。
3か月未満で同じ部位にボトックスを打つことによって将来的に抗体ができてしまうリスクをしっかりと理解した上で美容メンテナンスを心がけましょう!
05何度も打つものだから『医師の知見』が重要!
ボトックス注射を受ける際の一番のポイントは『信頼できるクリニックと医師を選ぶこと』です。
使用する製剤の種類(アラガン社製か韓国製か)、注入する部位や量、仕上がりのイメージをしっかり共有しておくと、思い通りの効果を得やすくなります。
今回お話した「アラガンvs韓国製」の違いも含め、どちらかに偏った意見を話すのではなく、あなたの“なりたい”を叶えるために医師として俯瞰した提案をしてもらえるクリニックを選ぶようにしましょう!
この記事を書いた人
井上礎馬(PEGASUS CLINIC院長)
内科・泌尿器科と初期研修を含め勤務し、自ら美容診療を学ぶ。 その後業界最大手クリニックで7年間院長を務め、美容皮膚科・外科診療についても学んだ後、PEGASUS CLINICを開院。 「日本美容外科学会」「日本内科学会」「日本美容外科学会正会員」など全7つの所属学会認定医。